先天性腸管神経節細胞僅少症における神経節細胞とグリア細胞の定量的解析
１．研究の目的
先天性腸管神経節細胞僅少症（本疾患）は腸管壁内に存在する神経節細胞の数が正常に比べて非常に少ないために腸管の運動障害が認められる疾患ですが、その病因は不明です。腸管神経の起源は神経堤由来の幹細胞、前駆細胞と考えられており、発生過程で神経節細胞およびグリア細胞に分化することが知られています。本研究ではこの分化の過程において神経節細胞よりもグリア細胞により多くの細胞が分化することによって神経節細胞の数が少なくなっているという仮説を立て、本疾患で切除を要した患者さんの切除検体病理標本を用いて免疫染色により定量的に神経節細胞とグリア細胞の数を比較し、その病因を明らかにすることを目的とします。この様な研究はこれまでほとんど報告がなく、今回新たな発症メカニズムの解明を目指します。
２．研究の方法
① 研究対象：国立成育医療研究センター、九州大学病院、慶應義塾大学病院、鹿児島大学病院にて2023年9月までに本疾患と
診断された方。
また、腸閉鎖症、腸閉塞症、鎖肛、メッケル憩室、腸炎、潰瘍、消化管出血など、本疾患以外の病態を理由に腸管切除術が
施行され、病理組織学的に神経節細胞に異常がないことが確定している同様の年齢の症例を比較対象に加えます。
② 研究期間：倫理審査委員会承認後～2027年3月
③ 研究方法：研究に用いる試料・医療情報は成育医療研究センターおよび他施設（九州大学病院、慶應義塾大学病院、鹿児島
大学病院）から提供を受けます。試料は本疾患および正常コントロールの切除腸管（空腸、回腸、結腸の全層組織検体）を
用います。検体のパラフィンブロックから未染色
標本を作成します。他施設からの提供標本は、各施設にて作成した未染色標本を提供してもらいます。
以下の免疫染色はすべて成育医療研究センター病理診断部にて行います。
材料は、それぞれの切除腸管標本上、任意に指定した1 cmの範囲を観察対象とし、その中に認められるAuerbach神経叢を
観察します。神経節細胞、グリア細胞、および神経叢を標識する抗Hu C/D抗体、抗Sox10抗体、抗CD56抗体を用いた免疫
染色を行い、顕微鏡下に腸管の単位長さ当たりの神経節細胞およびグリア細胞の数を計測します。また、神経叢は陽性を示
す神経叢の面積を計測します。これらの結果は本疾患と正常コントロールで比較し、統計学的検討を加えます。結果は九州
大学とも共有し、成育医療研究センターと両施設で、統計学的解析を進めます。
診断された方。
また、腸閉鎖症、腸閉塞症、鎖肛、メッケル憩室、腸炎、潰瘍、消化管出血など、本疾患以外の病態を理由に腸管切除術が
施行され、病理組織学的に神経節細胞に異常がないことが確定している同様の年齢の症例を比較対象に加えます。
② 研究期間：倫理審査委員会承認後～2027年3月
③ 研究方法：研究に用いる試料・医療情報は成育医療研究センターおよび他施設（九州大学病院、慶應義塾大学病院、鹿児島
大学病院）から提供を受けます。試料は本疾患および正常コントロールの切除腸管（空腸、回腸、結腸の全層組織検体）を
用います。検体のパラフィンブロックから未染色
標本を作成します。他施設からの提供標本は、各施設にて作成した未染色標本を提供してもらいます。
以下の免疫染色はすべて成育医療研究センター病理診断部にて行います。
材料は、それぞれの切除腸管標本上、任意に指定した1 cmの範囲を観察対象とし、その中に認められるAuerbach神経叢を
観察します。神経節細胞、グリア細胞、および神経叢を標識する抗Hu C/D抗体、抗Sox10抗体、抗CD56抗体を用いた免疫
染色を行い、顕微鏡下に腸管の単位長さ当たりの神経節細胞およびグリア細胞の数を計測します。また、神経叢は陽性を示
す神経叢の面積を計測します。これらの結果は本疾患と正常コントロールで比較し、統計学的検討を加えます。結果は九州
大学とも共有し、成育医療研究センターと両施設で、統計学的解析を進めます。
３．研究に用いる情報の種類
・診断名
・年齢
・性別
・腸管病理標本の部位（空腸、回腸、結腸など）
これらの情報は対象となった患者さんの背景として必要です。
※ 患者さんの氏名など、本人を特定出来る一切の個人情報は調査対象ではなく、個人情報は保守されます。
・年齢
・性別
・腸管病理標本の部位（空腸、回腸、結腸など）
これらの情報は対象となった患者さんの背景として必要です。
※ 患者さんの氏名など、本人を特定出来る一切の個人情報は調査対象ではなく、個人情報は保守されます。
４．情報の公表
解析対象者個人に対する結果の公表は行いません。
研究内容は学術論文の形で公表する予定です。
研究内容は学術論文の形で公表する予定です。
５．研究実施機関
国立成育医療研究センター
九州大学病院
慶應義塾大学病院
鹿児島大学病院
九州大学病院
慶應義塾大学病院
鹿児島大学病院
６．お問合せ先
本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。また、情報が当該研究に用いられることについて患者さんもしくは患者さんの代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、2024年1月31日までに下記の連絡先までお申出ください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。
○照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先：
国立成育医療研究センター 小児外科系診療部 外科 下島 直樹
住所：〒157-8535 東京都世田谷区大蔵2-10-1
電話：03-3416-0181（内線：7826）
九州大学病院 小児外科 田尻達郎
住所：〒812-8582 福岡市東区馬出3-1-1
電話：092-641-1151（代表）
慶應義塾大学病院 小児外科 藤野明浩
住所：〒160-8582 東京都新宿区信濃町35
電話：03-3353-1211（代表）
鹿児島大学病院 小児外科 家入里志
住所：〒890-8520 鹿児島市桜ヶ丘8-35-1
電話：099-275-5111（代表）
○研究責任者：
国立成育医療研究センター 小児外科系診療部 外科 下島 直樹
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○照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先：
国立成育医療研究センター 小児外科系診療部 外科 下島 直樹
住所：〒157-8535 東京都世田谷区大蔵2-10-1
電話：03-3416-0181（内線：7826）
九州大学病院 小児外科 田尻達郎
住所：〒812-8582 福岡市東区馬出3-1-1
電話：092-641-1151（代表）
慶應義塾大学病院 小児外科 藤野明浩
住所：〒160-8582 東京都新宿区信濃町35
電話：03-3353-1211（代表）
鹿児島大学病院 小児外科 家入里志
住所：〒890-8520 鹿児島市桜ヶ丘8-35-1
電話：099-275-5111（代表）
○研究責任者：
国立成育医療研究センター 小児外科系診療部 外科 下島 直樹
